クロス素材・機能性クロスの種類

クロスには様々な種類の素材のものがあります。
最近では、壁紙としてだけではなく、様々な機能を得るためのクロスを使うことが多くなっています。
どんな種類のクロスがあるのかを、ご紹介しましょう。

クロス素材の種類

クロスの素材はビニールだけだと思っていませんか?
今は、いろいろな素材があるのです。
素材を変えることで雰囲気が変わるので、部屋や好みに合った素材を選ぶことができます。
しかも、素材によっては丈夫さや調湿性などの機能性を持つものもあります。

・ビニールクロス

色や柄、価格などが豊富で、一番多く使われる素材です。

・紙クロス

洋紙タイプと和紙タイプがあります。
和紙を使えば和風で落ち着いた風合いを楽しむことができます。

・織物クロス

平織、朱子織、不繊織など様々な種類があります。
値段は高くなりますが、高級感が出ます。

・木質系クロス

天然木やコルクなどの自然素材を使ったクロスです。
カントリー調の部屋にピッタリで、木の温かみが出ます。

・無機質系クロス

石や土、ガラス繊維や金属などを使ったクロスです。
モノトーンの部屋やガラス、アルミなどを使った無機質系の部屋によく合います。
調湿性や通気性、防火性能が高いといった、機能性に優れた面もあります。

・珪藻土クロス

紙と珪藻土を混ぜた自然素材のクロスです。
調湿性に優れています。

・オレフィンクロス

食品包装紙に使われるオレフィン樹脂を使ったクロスです。
安全性が高く、燃やしても有害物質が発生しません。

機能性クロスの種類

当たり前ですが、部屋はクロスに囲まれています。
ですので、機能性が優れたクロスによって、暮らしやすくなります。

・消臭・抗菌・防カビ・調湿クロス

機能性クロスの代表的なものが、消臭・抗菌クロスです。
消臭クロスは、においを消すタイプとにおいを分解するタイプがあります。
においを消すタイプは消臭剤を配合してあるものなので、効果が長持ちしません。
その代わり、価格は普通のクロスとほぼ同じです。一方、においを分解するタイプは、においを消す力は若干弱いですが、効果が長持ちします。
抗菌タイプは表面に特殊フィルムが施されており、クロスに付着した細菌の増殖をおさえます。
結露したりカビが生えたりしやすい洗面所や脱衣所は、防カビタイプがおすすめです。
抗菌と防カビタイプは、SVマーク(壁紙工業会の認定マーク)がついているものを選ぶと安心です。
調湿タイプは室内の温度が上がると壁紙が蒸気を吸収し下がると蒸気を放出するので、室内の湿度が安定します。
発生するキッチンや脱衣所で使うと、結露やカビを防げます。

・汚れ防止・キズ防止・撥水クロス

汚れ防止機能があるクロスを使うと、食べ物や飲み物をこぼしたり、子供がクレヨンで汚してしまったりしても、中性洗剤でふき取ることができます。
キズに強い加工をしてあるクロスは、子供がおもちゃをぶつけてもキズが付きにくくなります。
撥水性の高いクロスは、水はねしやすいトイレや洗面所、キッチン回りに使うことで、お手入れが簡単になります。

・シックハウス対策クロス

シックハウス症候群とは、クロスやクロスを貼る糊に使われた化学物質により引き起こされる病気です。
その化学物質の一つにホルムアルデヒドがありますが、JIS(日本工業規格)によってホルムアルデヒドの発散量を示す基準が定められています。
F☆☆☆☆(フォースター)が、発散量が少なくホルムアルデヒド等級の最上位規格を示します。
クロスを選ぶ際には、この基準を確認してみてください。

・不燃性クロス

防火対策をするなら、不燃性クロスを使うのがおすすめです。
ただし、不燃性クロスは燃えないわけではなく燃えにくいだけですので、ご注意ください。

一口にクロスと言っても、様々な素材や機能性を兼ね備えたものがあります。
部屋のデザインや必要性に合わせて選んでください。