クロスの種類と特徴

部屋のクロス張り替えを検討したとき、どんな基準でクロスを選ぶのが良いのでしょうか。
間違ったクロス選びは部屋の居心地を悪くし、部屋だけでなく家具や調度品の劣化速度を早めることにもなりかねません。
最近では、デザインだけではなく抗菌・防臭、調湿といった機能がついたクロスも数多く販売されており、そのようなクロスを上手につかうことで部屋の居心地を良くし、より良い状態で部屋を維持する手助けをしてくれます。
クロスの種類ごとに向き不向きがありますので、部屋に合った機能を持つクロスを選びようにしましょう。
また、クロスによってはお手入れの方法に注意が必要なものもあります。
こちらでは、そんなクロスの種類と特徴について詳しく説明します。

クロスの素材

「クロス」とは、部屋に貼る壁紙のことをいいます。
壁は部屋で最も大きい視覚面積を占めるものですから、このクロスを張り替えるだけで部屋全体の雰囲気をガラリと変える効果が期待できます。
古くなったクロスを新しいものに替えるだけで部屋全体が明るくなりますし、子供の成長に合わせて柄を変えたり、汚れやすい場所は汚れに強い素材のクロスにするなど、壁紙の張り替えを行うことでまるで部屋をリフォームしたかのように生まれ変わらせることができます。
最近ではプチDIYが流行っていることもあり、部屋に合うクロスを自分で簡単に張り替えることができるキットなども販売されています。
こちらでは、そんなクロスの素材ごとの特徴やメリット・デメリットについてご紹介します。

部屋別クロスの選び方

クロスの選び方

クロスは選び方ひとつで部屋の雰囲気をガラリと変える効果があります。
落ち着いて過ごすべき寝室に柄が主張するクロスを張ってしまうと、部屋にいてもなんだか落ち着きませんし、洗面所に水に弱い素材のクロスを張ってしまうと、あっというまにクロスの劣化やカビを招くことになります。
最近ではクロスに抗菌・防臭や汚れがつきにくい加工が施されているものが多く販売されており、部屋に合ったクロスを貼ることで、部屋の環境をより良い状態で長期間保つことができるでしょう。
こちらでは、それぞれの部屋に合うクロスをご紹介します。家族構成や趣味に合ったクロスを上手に取り入れ、居心地の良い部屋を作りましょう。

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ペットのいる部屋

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クロスの種類について

抗菌/消臭/防カビクロス表面に、抗菌性のある特殊なフィルムをラミネート加工し、汚れを落としにくく、また菌が増殖しにくくなる効果があります。
また、臭いに反応し臭い物質を吸着させ分解する消臭剤が加工されているものもあります。汚れや臭い自体がつきにくいので、トイレや洗面所などの汚れやすい場所や清潔にしたい場所に貼るのに適しています。お手入れは、日ごろから汚れたらなるべく早めに拭き掃除をすることで効果が持続します。通常のクロスでは落ちにくい汚れも中性洗剤を含ませた水を使えば簡単に落とすことができます。

表面強化/スーパー耐久汚れ防止フィルムがついたクロスの表面を更に強化したクロスです。通常のビニールクロスの約3倍程度の強度があり、物をぶつけたり、ひっかいたりしてもキズになりにくいので、小さなお子さんがいる方やペットを飼っている方におすすめです。お手入れは、汚れがついたら水ぶきなどで拭くだけで大丈夫です。
抗菌クロスを強化したタイプなので、汚れや菌にも強いのが特徴です。

吸放湿おむつなどにも使われる親水性高分子ポリマーの働きにより、湿度が高い場合は湿度を吸収し、乾燥しているときは溜めた水分を放出する調湿効果があるクロスです。湿度を調節することでカビや結露を防ぐことができますので、リビングや和室などにもおすすめの壁紙です。お手入れは、汚れたら乾拭きやきつく絞った布で早めに拭きとるようにしましょう。

汚れに強い通常の汚れ防止タイプのものよりも、更に強力な汚れ防止加工をしたフィルムをラミネートしたクロスです。汚れが定着しにくいよう加工してあるため、汚れが表面で浮いた状態で維持でき、台所の油汚れや煙草のヤニなど、落としにくい汚れに効果があります。お手入れは、洗剤を使わずに乾拭きで充分に汚れを落とすことが可能です。

マイナスイオン森林浴効果があり、心身をリラックスさせてくれるというマイナスイオン発生機能のあるクロスです。
天然の鉱石を粉砕してクロス表面に配合しているため、このクロスを使うだけでよりくつろげる空間にすることができます。家族が集まるリビング、ゆったりと過ごす寝室などにおすすめです。お手入れは通常のビニールクロスと同様、乾拭き、水ぶき、中性洗剤を使用しての掃除が可能です。水や洗剤を使ってもマイナスイオン発生には影響がないので安心して使う事ができます。

蓄光クロス表面に蓄光インクでプリント加工がしてあるため、太陽光や蛍光灯などの照明の光を蓄えることができるクロスです。3~5分程度光を当てれば、部屋の電気を消したあとも15~20分ほどはふんわりとやさしく発光します。
ブラックライトを当てて、しっかりとした模様を浮き上がらせることもできます。子供部屋や寝室におすすめです。
ただし、LED照明では蓄光できませんので注意が必要です。
一度蓄光クロスに貼り変えると、5年程度は効果が続きます。
お手入れは通常のビニールクロスと同様に乾拭き、水ぶきをしてください。
ラミネート加工の下に蓄光インクのプリント面があるため、水ぶきをしても蓄光性能に影響はありません。

不燃ビニールクロスと下地の間に燃えにくいアルミ層を入れたものが不燃クロスです。
万が一火がついても、燃え広がりにくい加工が施されています。きちんと防火認定を受けたクロスは、台所などの火を扱う場所だけでなく家全体に使用するのにもおすすめです。お手入れは通常のビニールクロスと同様に乾拭き、水ぶきをしてください。水ぶきをしても不燃効果に影響はありません。